後述で米国人のコメントを翻訳してまとめたのでそちらもご覧ください。
虚偽通報で無実の男性が警官に射殺される オンライン・ゲームがもたらした悲劇― スポニチ Sponichi Annex 社会2017年12月30日
米ミズーリ州ウィチタ在住のアンドリュー・フィンチさん(28歳)が29日、勤務歴7年の警察官に自宅で射殺された。発端は警察にかかってきた緊急通報。「父が銃で頭部を撃たれ、母と兄弟にも銃口を突きつけています。犯人は家の中でガソリンをまいて“火をつけるぞ”と言っています」という内容だった。

 これを受けて地元警察が出動。“現場”とされたフィンチさん宅を重装備で取り囲んだ。

 玄関にフィンチさんが出てきたとき、警察官は「手を上にあげてゆっくり動け」と命令。ところがフィンチさんは両手を腰の方に動かしたために「銃を隠し持っている」と判断した警察官が発砲。フィンチさんは病院で死亡した。

 ところがフィンチさんは銃は持っておらず、そもそも通報にあったような状況は皆無。AP通信によれば家族全員が手錠をかけられて裸足で寒い外に追い出されており、母親のリサさんは「何の権利があって発砲したのでしょう?警官は間違った情報を真に受けて私の息子を殺したんです」と涙ながらに怒りを爆発させていた。

 記者会見を行ったウィチタ警察のトロイ・リビングストン署長は今回の通報を、米国社会で問題になっている「スワッティング」と断定。虚偽の通報をして重装備の警察官を何も起っていない場所に急行させるいたずらで、最近ではオンライン・ゲームで負けた相手が嫌がらせで“犯行”におよぶケースが増えていた。

 今回は世界的な人気を誇っている戦闘型ゲーム「コール・オブ・デューティー」で1ドル50セントを掛けて戦っていた2人が口論となり、どちらかが嫌がらせをするために警察に通報したと見られているが、なぜか知らせた住所はオンライン・ゲームとは縁がなかったフィンチさんの自宅。捜査には米連邦捜査局(FBI)も加わっており、発砲した警察官同様に“ゲーマー”に対しても厳しい目が向けられることになりそうだ。

CNN.co.jp : いたずら通報で警察出動、誤って男性射殺 容疑者逮捕 米 - (1/2)
米国では犯罪に関する虚偽の通報を行い、大勢の捜査員や特別機動隊(SWAT)を向かわせる「スワッティング」と呼ばれるいたずらが相次いでいる。今回は人質絡みの事件に関する虚偽の通報があり、警察が出動していた。

ロサンゼルス市警によると、逮捕されたのはタイラー・バリス容疑者(25)。バリス容疑者は2015年にも、CNN提携局のKABCに爆弾絡みの脅迫で警察を出動させ、有罪判決を受けていた。
~中略~
バリス容疑者が通報の際にウィチタの民家の住所を知っていた理由は不明。同容疑者はインターネット上でスワッティングに言及。削除されたツイッターアカウントでは、今月22日にスワッティングをほのめかす文章も載せていた。


以下、アメリカ人の反応
(コメント翻訳元facebook1facebook2

虚偽通報した男が長い間刑務所に行くのは当然だが、警官たちも知らぬふりはできない。通報がきっかけだったとしても、ドアから最初に出てきた人物が犯人とは限らない。



二人とも有罪だ。状況を把握せずに発砲したのは恥ずかしいし、同じようなことが頻繁に起きている。最初に発砲しておいて「あ、間違えました」ですぐに誰かが事態を収拾してくれる。そんなことは容認できない!

↑ 最初の報告書にあるような「容疑者」が指示に従わなかったのが事実なのかも怪しい。

↑ 警察は非難の対象になりやすい。通報が事実で何もしなかったら結局警察は無能とみなされる。



うん、警察官に責任はあるだろう。アドレナリンが高い状況ならトリガーを引きたくなる、冷静に的確な判断ができるような訓練が不足している。



相手が銃を持っているか確認せずに発砲するような警察官は、もっと訓練が必要だ。

↑ そういった警察官は、警察官のままでいる必要がないだろう。



いつも警察官が責められる。これでは警察官になろうとは誰も思わないでしょう。

↑ このケースで非難しているのは発砲した一人に対してだけだ。

↑ 私たちは警察を尊敬しているし警察も尊敬されている。

↑ 君みたいに間違いを認めない人は愚かだ。今回は訓練された専門家なのだから尚更だ。もしも君の家族が丸腰でドアから出ただけで射殺されたら、どういった反応をするのか見ものだ。



警察官は呼び出した人物よりも責任が重いだろう。



警察の愚かさには呆れるしか無い。



別にこれが最初のスワッティングというわけではなく、同じようなことが好き放題に繰り返されてきました。この容疑者は殺人事件の共犯者です。



(タイラー・バリス容疑者の写真を見て)彼は別の惑星から来たのかな?エイリアンみたいだ。
20180104-000113



私は警察官も責任を負わなければならないと思う。しかし、この写真の馬鹿者は死刑を受けるべきです!



カンザスの(緊急通報)911オペレーターは、カリフォルニアからかかってきた電話なのを確認できないのだろうか。それとも匿名の通報があれば、どこの家でもスワットを送ってしまうのかな。

↑ ある有名なスワッティング事件では、通報元の電話番号と個人データを偽装していた。

↑ 電話を受け取った時に、地区を表す番号が表示されるはずなので、この場合は地区が違うから偽装した可能性はありえるでしょうね。
(※補足)アメリカの電話番号は、エリアコード(area code = 市外局番)が3桁、その後に7桁の電話番号というのがアメリカ全土で共通しています。ただし、日本のように北から南に市街番号が増えるような連続性や規則性がなくバラバラです。(例としてカンザス州は913、785、316などエリアコード、アメリカのエリアコード、Area Code Listing




通報を受けた際に通報者の身元を調べないのだろうか。

↑ そんなことを優先的にしている余裕は時間的にもない。



この事件の教訓としては、生活の殆どをゲームで過ごすべきではないこと、そして警察は手を挙げさせて何が起きているのかを説明してもらうべきだった。一人の男性が死んでいるんだ。人の命はゲームのように元には戻らない。


翻訳コメントは以上です。「スワッティング」は、ウィキペディア日本語版にも記事になっていたので紹介します。
スワッティング - Wikipedia
スワッティング(Swatting)は、緊急通報用電話番号を悪用し、何らかの大事件が起こっているとする虚偽の通報によって対象の元に警察官などを派遣させるという悪戯である。名称はアメリカ合衆国の警察特殊部隊SWATに由来する。

スワッティングはインターネット上での嫌がらせに端を発しており、個人的な報復や信用の毀損などを目的とした悪戯・嫌がらせとして報告書のみで処理された事例から、実際に爆発物処理班や重武装のSWATチームといった警察部隊の派遣が行われた事例、学校や企業の集団避難を促した事例なども知られている。

テロリズムの一種とされる場合もある。警察などに混乱を引き起こし、リソースを浪費させると共に業務を麻痺させた上、本来の通報に対する対応を遅らせ、さらにはテロリズムの標的とされた人物や通報者を危険に晒す可能性を高めると考えられるためである。


カテゴリ:社会